ウマ娘 トレセン学園の七不思議(?)

制作者: Ryo-n 二次創作
第1話 ウォッカ&スカーレット 探偵コンビ誕生!!
投稿者: Ryo-n
トレセン学園の夕暮れ。オレンジ色の空の下、ウオッカとダイワスカーレットはため息をついた。

「またかよ、ウォッカ。アンタ、またトレーニングサボってゲームばっかしてたの?」

「ちげーよ、スカーレット!今日はちゃんと走った!ただ、なんだか最近、学園がおかしいって話でさ……」

ウオッカが耳打ちするように言った。
「噂だよ、噂。夜の学園で、誰もいないはずなのに、ガチャガチャって変な音がするんだって。誰かのトレーニング器具の音みたいだけど、人がいないんだよ。七不思議とかそういうやつ?」

スカーレットは鼻で笑った。
「ふん、バカバカしい。そんなの誰かの聞き間違いか、風の音に決まってるでしょ。大体、七不思議なんて子供だましよ。私たちはトップウマ娘を目指すんだから、そんなオカルトに構ってる暇はないわ!」

「まあまあ、そう言うなって。でも、結構みんな気にし始めてるみたいだぜ?ほら、この前、タキオン先輩が大事にしてた謎のドリンクが、実験室からなくなってたんだって!」

「ええっ、あの爆発しそうな色のやつ!?」
スカーレットもさすがに驚きの声を上げた。

「そう!タキオン先輩、すげーガッカリしてたらしいぞ。『これで世紀の発明が……』とか言って。あれ、実は七不思議じゃなくて、本当に誰かのイタズラなんじゃないか?」

ウオッカは腕を組み、真剣な顔になった。こんなこと、トレーニングの邪魔になるに決まってる!

「ようし、スカーレット!ここは一つ、我ら最強コンビで、この学園の変な事件を解決するぞ!犯人を捕まえて、平和を取り戻すんだ!」

スカーレットはためらいつつも、ウオッカの勢いに押された。ムカつくけど、放っておくとウオッカが暴走しそうだし、それに……あのタキオン先輩の変なドリンクが盗まれたのは、ちょっと事件かも。

「仕方ないわね。ただし、リーダーはこのアタシよ!アンタみたいな脳筋に任せてられないわ!」

「おっ、さすがスカーレット!頼りになるぜ!じゃあ、まずはその『ガチャガチャ音』の正体から、突撃だ!」

二人は熱血(?)探偵コンビとして、夕暮れのトレセン学園の探索に乗り出した。
第2話 夜のトレーニング場に潜入だ!
投稿者: レュー
「よーし、それじゃあ作戦会議だ!」

ウオッカは食堂の隅のテーブルに二人分のドリンクを置いた。スカーレットは不満そうに眉をひそめる。

「作戦会議って……アンタ、何も考えてないでしょ」

「そんなことないぜ!ほら、まずは情報収集だ。ガチャガチャ音がするのは夜のトレーニング場。つまり、今夜、張り込めばいいんだよ!」

スカーレットは額に手を当てた。

「はぁ……単純ね。でも、確かに現場を押さえるのが一番確実かもしれないわ。夜間のトレーニング場なんて、普通は誰も使わないし」

「だろ?じゃあ決まりだな!今夜10時、トレーニング場で待ち合わせ!」

ウオッカはぐっと拳を握った。なんだか久しぶりにワクワクする!レースとは違うドキドキだ。

その夜ーー

月明かりに照らされたトレーニング場は、昼間の活気が嘘のように静まり返っていた。ウオッカは物陰に身を潜め、スカーレットの到着を待つ。

「……遅いな、あいつ」

と、その時だった。

ガチャン、ガチャン、ガチャン……。

「うわっ!?」

ウオッカは思わず声を上げそうになった。確かに聞こえる!誰もいないはずのトレーニングマシンから、規則正しい金属音が響いている。

「ウォッカ、静かにしなさいよ!」

背後からスカーレットの小声が聞こえた。いつの間にか来ていたらしい。

「お、おう……でも聞こえるだろ?あの音!」

「ええ。でも誰もいないわね。機械が勝手に動いてるみたい……」

二人は息を殺して様子をうかがった。すると、音が止まった。シーンと静まり返る夜のトレーニング場。

「……行ってみるか?」

「仕方ないわね。一緒よ、絶対に離れないで!」

スカーレットの声が、いつもより少しだけ震えていた気がした。
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