窓の外は、世界を白く塗りつぶす猛吹雪。
山奥に佇むペンション『スノードロップ』のラウンジは、重苦しい沈黙と、暖炉が爆ぜる音だけに支配されていた。
その暖炉の前で、ペンションのオーナー・豪田が息絶えている。
背中にはナイフ。即死だった。
「……完全に、孤立無援だ」
太い眉間に皺を寄せ、扉に背を預けたのは、休暇で訪れていたベテラン刑事・鬼頭。
大雪による土砂崩れ。電話線は切断され、携帯も圏外。
この極寒の陸の孤島に残されたのは、私――探偵・相馬と、死体を取り囲む4人の容疑者たちだけだ。
私は、揺らめく炎に照らされた彼らの顔を順に見渡した。
一人目は、最高級のスーツに葉巻をくゆらせる男。
御子柴。
不動産王として名を馳せる、傲慢で「いかにも怪しい金持ち」
二人目は、返り血のような深紅のドレスを纏い、妖艶に微笑む女。
九条。
年齢不詳、職業不詳の、「いかにも怪しい美女」
三人目は、何かの薬品のシミがついた白衣のまま、ブツブツと独り言を繰り返す男。
毒島。
怪しげな実験を繰り返していると噂の、「いかにも怪しい研究者」
そして四人目は、量販店の安いスーツを着て、ガタガタと震えている男。
鈴木。
特徴がないことが唯一の特徴である、「普通のサラリーマン」
犯人は、この中にいる。
逃げ場のない密室劇が、今、幕を開けた。
山奥に佇むペンション『スノードロップ』のラウンジは、重苦しい沈黙と、暖炉が爆ぜる音だけに支配されていた。
その暖炉の前で、ペンションのオーナー・豪田が息絶えている。
背中にはナイフ。即死だった。
「……完全に、孤立無援だ」
太い眉間に皺を寄せ、扉に背を預けたのは、休暇で訪れていたベテラン刑事・鬼頭。
大雪による土砂崩れ。電話線は切断され、携帯も圏外。
この極寒の陸の孤島に残されたのは、私――探偵・相馬と、死体を取り囲む4人の容疑者たちだけだ。
私は、揺らめく炎に照らされた彼らの顔を順に見渡した。
一人目は、最高級のスーツに葉巻をくゆらせる男。
御子柴。
不動産王として名を馳せる、傲慢で「いかにも怪しい金持ち」
二人目は、返り血のような深紅のドレスを纏い、妖艶に微笑む女。
九条。
年齢不詳、職業不詳の、「いかにも怪しい美女」
三人目は、何かの薬品のシミがついた白衣のまま、ブツブツと独り言を繰り返す男。
毒島。
怪しげな実験を繰り返していると噂の、「いかにも怪しい研究者」
そして四人目は、量販店の安いスーツを着て、ガタガタと震えている男。
鈴木。
特徴がないことが唯一の特徴である、「普通のサラリーマン」
犯人は、この中にいる。
逃げ場のない密室劇が、今、幕を開けた。