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フラグメント『天童ゆりあの日常』

制作者: レュー
小説設定: | 連続投稿: 不可 | 投稿権限: 全員

概要

第2話 最初の違和感
蒼月(そうげつ)
2025年12月31日 09:45 | 33
天童ゆりあの席は、俺の斜め前になった。

休み時間になると、案の定、女子たちが彼女の席に集まってくる。「どこから来たの?」「部活とか決めてる?」よくある質問攻めだ。
天童は一つ一つ丁寧に答えていたけど、どこか上の空というか、時々窓の外をちらっと見ているのが気になった。

「神崎くん、だよね」

突然、名前を呼ばれて俺は椅子から飛び上がりそうになった。
いつの間にか、天童が俺の机の前に立っている。

「あ、ああ。神崎翔太。よろしく」
「よろしくね。……ねえ、ひとつ聞いてもいい?」

彼女は少しだけ声を落として、こう言った。

「この学校で最近、何かおかしなこと、起きてない?」

おかしなこと。
その言葉に、俺は一瞬、何を言われたのか分からなかった。

「おかしなこと? 別に何も……」
「そう。ならいいの」

天童はふわっと笑って、自分の席に戻っていった。
なんだったんだ、今の。

---

その日の放課後。
俺は部活もなく、さっさと帰ろうと思っていた。
でも、下駄箱のあたりで妙な人だかりができていて、足を止めた。

「何かあったの?」

近くにいたクラスメイトの佐藤に聞くと、彼は困ったような顔で答えた。

「美術部の展示作品が荒らされたらしい。文化祭用に準備してたやつ」
「マジかよ」

美術室に向かう途中、俺はふと、廊下の向こうに見覚えのある後ろ姿を見つけた。
天童ゆりあだ。
彼女は美術室の前で立ち止まり、まるで何かを探すように、ドアの取っ手や床をじっと見つめていた。

「天童?」

声をかけると、彼女はゆっくり振り返った。
その瞳は、教室で見せていた柔らかいものとは違う、どこか鋭い光を帯びていた。

「神崎くん。……ちょうどよかった」

彼女は小さく微笑んで、こう続けた。

「手伝ってくれない? 犯人探し」

俺は、返事もできないまま、ただ彼女の目を見つめていた。
転校初日に、いったい何を言い出すんだ、この子は。
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第1話 転校生 レュー 0 91
・チャイムが鳴り、けだるい月曜日のホームルームが始まった。 担任の高木先生が、い...
第2話 彼女は中二病? あさり 0 34
・「よし、天童は神崎の横の空いてる席なー」 先生が適当に言う。 えっ、俺の隣!?マ...
第3話 天童ゆりあと兆候 澪月かんな。 0 35
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NEW 第2話 最初の違和感 蒼月(そうげつ) 0 34
・天童ゆりあの席は、俺の斜め前になった。 休み時間になると、案の定、女子たちが彼...
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