カナトとサンタの村
制作者:
冬至梅
小説設定:
|
連続投稿: 不可
|
投稿権限:
全員
|
完結数: 25話で完結
概要
12月ですので、クリスマスをテーマにした物語を考案してみました。
どうぞお気軽にご参加ください。
【あらすじ】
北極にあるサンタクロースの村。
この年のクリスマス、サンタクロースは世界中の「いい子」のうち三人に届くチケットを作りました。手にした子どもはクリスマスイブにサンタの村に招待され、「その子にとって一番素晴らしいプレゼント」を受け取れるのです。
【主人公】
聖沢カナト:11歳の物静かな少年。両親が離婚調停中で、母親の実家で寂しいクリスマスを迎えようとしている。
どうぞお気軽にご参加ください。
【あらすじ】
北極にあるサンタクロースの村。
この年のクリスマス、サンタクロースは世界中の「いい子」のうち三人に届くチケットを作りました。手にした子どもはクリスマスイブにサンタの村に招待され、「その子にとって一番素晴らしいプレゼント」を受け取れるのです。
【主人公】
聖沢カナト:11歳の物静かな少年。両親が離婚調停中で、母親の実家で寂しいクリスマスを迎えようとしている。
それから三日間はとても静かでした。カナトはこたつに足を入れて冬休みの宿題をしたり、持ってきていた漫画を読み返したりして過ごしました。それでも胸の奥はどこか空っぽで、窓の向こうから時おり聞こえる知らない子どもたちのはしゃぐ声が、その空洞をちくりと刺すようでした。
そして迎えた12月24日の夕方、外は茜色の光が雲の端を照らし、冷たい風が微かに木々を揺らしていました。そんな中、おじいちゃんとおばあちゃんが慌ただしい足音とともにカナトの部屋を訪れました。
「……あー、カナト……」
おじいちゃんは帽子を握りしめながら言いました。
「じいちゃんの姉さんがな……具合を悪くしたらしいんだ。わしらは今すぐ行かにゃならん。帰るのは……遅くなると思う」
「ご飯は作ってあるから、食べれるだけ食べてね」
おばあちゃんは、煮物の香りをほのかに残した手でカナトの肩をそっとさすりました。
おじいちゃんとおばあちゃんは玄関でコートを羽織り、ばたばたと出ていきました。カナトがその背中を見送ると、しんとした夕暮れの空気が家の中に入り込んできました。
自分の部屋に戻ると、カナトは机のノートの下に隠していた金色のカードを取り出しました。カードは光を受けて、まるで脈打つように輝いています。今日は、カードに書かれていた12月24日。午後8時、北極、サンタクロースの村——。
カナトは、ふるりと胸の奥が震えるのを感じながら、「北極なんて、今から行けるわけないって」と、自分に言い聞かせるように小さく呟きました。
外は夕闇が降り、家の前を歩く人影も次第に少なくなっていきます。寒い風が軒先をかすかに揺らすその向こうで、カナトの知らないところでは——空の高みから、何かが静かに、確かに近づいてきていました。
そして迎えた12月24日の夕方、外は茜色の光が雲の端を照らし、冷たい風が微かに木々を揺らしていました。そんな中、おじいちゃんとおばあちゃんが慌ただしい足音とともにカナトの部屋を訪れました。
「……あー、カナト……」
おじいちゃんは帽子を握りしめながら言いました。
「じいちゃんの姉さんがな……具合を悪くしたらしいんだ。わしらは今すぐ行かにゃならん。帰るのは……遅くなると思う」
「ご飯は作ってあるから、食べれるだけ食べてね」
おばあちゃんは、煮物の香りをほのかに残した手でカナトの肩をそっとさすりました。
おじいちゃんとおばあちゃんは玄関でコートを羽織り、ばたばたと出ていきました。カナトがその背中を見送ると、しんとした夕暮れの空気が家の中に入り込んできました。
自分の部屋に戻ると、カナトは机のノートの下に隠していた金色のカードを取り出しました。カードは光を受けて、まるで脈打つように輝いています。今日は、カードに書かれていた12月24日。午後8時、北極、サンタクロースの村——。
カナトは、ふるりと胸の奥が震えるのを感じながら、「北極なんて、今から行けるわけないって」と、自分に言い聞かせるように小さく呟きました。
外は夕闇が降り、家の前を歩く人影も次第に少なくなっていきます。寒い風が軒先をかすかに揺らすその向こうで、カナトの知らないところでは——空の高みから、何かが静かに、確かに近づいてきていました。
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