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カナトとサンタの村

制作者: 冬至梅
小説設定: | 連続投稿: 不可 | 投稿権限: 全員 | 完結数: 25話で完結

概要

第7話 エルフ
冬至梅
2025年12月12日 23:30 | 50
円盤から降り立ったのは、緑色の尖った帽子にギザギザの襟の服、革のベルトと先の尖った靴を身につけた、小さなエルフでした。身長はカナトと同じくらいで、瞳は星のようにきらめいています。

「えー、聖沢カナトくんだね? チケット、見せてもらえるかな?」

 突然のことに声も出ないカナトを見て、エルフは肩をすくめました。

「何? どったの? チケット見せてってば。……あー、そっか。日本じゃ、あっしの知名度は低いか。
 あっしゃ、クリスマスのエルフ。サンタクロースのアシスタントよ」

 カナトは胸の高鳴りを感じながら、ポケットから金色のチケットを恐る恐る差し出しました。

「……オーケー、オーケー。本人確認よし。
 さ、乗って。サンタの村までひとっ飛びだよ」

 呆然と立ち尽くすカナトに、エルフはにやりと笑います。

「……何? あー、なるほど。あっしがソリで来ると思ってた? ソリはね、サンタしか乗れないの。
 これねー、サンタの村の最新技術。今はもう21世紀だもんねー。こっちも自然とハイテク化するってもんよ」

 カナトが恐る恐る座席に腰を下ろすと、冷たい布の感触が背中に伝わり、すぐに扉が音もなく閉まりました。

「そんじゃ、あと二人も迎えに行きますか!」

 エルフが明るく叫ぶと、円盤はふっと軽く浮かび上がり、まばゆい光の柱の中をまっすぐ昇っていきました。そして、瞬く間に雲を突き抜け、その姿は夜空に静かに溶けていくのでした。
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このパートからの分岐 (1)
3人の子供たち

銀色の円盤は、想像していたような轟音を立てることもなく、滑るように夜空を移動しました。窓の外を流れる...

蒼月(そうげつ) 蒼月(そうげつ)
12/15 15:47
全階層の表示(9件)
第1話 三枚のチケット 冬至梅 0 76
・北極の空は、冬の星々が瞬き、ひんやりと透き通っていました。サンタクロースの村では...
第2話 空から落ちてきた招待状 あさり 1 66
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第3話 茶色い食卓 冬至梅 0 57
・家に入ると、台所から煮物の香りがふわりと漂い、カナトはおばあちゃんと無口なおじい...
第4話 期待と希望 あさり 1 62
・「カナト、少し痩せた?」 おばあちゃんが、煮物をお代わりする手を止めて、優しく...
第5話 12月24日の夕方 冬至梅 0 59
・それから三日間はとても静かでした。カナトはこたつに足を入れて冬休みの宿題をしたり...
第6話 星からの迎え 迦楼羅 1 54
・掛け時計の針が、ゆっくりと時を刻んでいました。  カチ、カチ、という乾いた音が...
第7話 エルフ 冬至梅 0 51
・円盤から降り立ったのは、緑色の尖った帽子にギザギザの襟の服、革のベルトと先の尖っ...
第8話 3人の子供たち 蒼月(そうげつ) 1 50
・銀色の円盤は、想像していたような轟音を立てることもなく、滑るように夜空を移動しま...
NEW 第9話 円盤の故障 冬至梅 0 45
・その時でした。円盤が、ふっと重さを失ったように揺れ、ゆっくりと高度を下げ始めたの...
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