「おい!どこを見とる!」
はっ、可愛いという言葉に反応してしまった。それどころじゃない!
「ちょ、ちょっと待ってください!」
私は慌てて両手を前に出した。待て、のポーズ。
「確かにそれは私のハンカチです。でも、でもですね!私、被害者の方に会ったことすらないんです!」
「ほう」中津川警部が腕を組んだ。「では、そのハンカチがなぜ被害者の手に?」
「それが私にもわからないんですよ!昨日の夕方くらいまでは確かに持ってたんですけど、その後、どっかで落としちゃったみたいで……」
我ながら苦しい言い訳だと思った。これ、ドラマとかだったら絶対に怪しまれるやつだ。
「落とした?」刑事さんの眉が片方だけピクッと上がった。
「はい……お風呂に入る前に脱衣所で……あ!」
私は何かを思い出した。
「そうだ!お風呂から上がったら、ハンカチがなくなってたんです!誰かが持って行っちゃったんですよ、きっと!」
「つまり君のハンカチを盗んだ誰かが、それを使って殺人を……?」
「そうです!そうに違いありません!私に罪をなすりつけるためにですよっ!」
私は力強く頷いた。完璧な推理じゃない?
「ふむ」
中津川刑事が何か言おうとしたその時、
「ちょっと待ちなさい!」
凛とした声が響いた。
え?誰?
振り向くと、そこには70歳くらいのおばあちゃんが立っていた。着物姿で、背筋がピンと伸びている。なんか貫禄がすごい。
「その子は犯人じゃないわよ」
おばあちゃんはそう言い切った。
「あなたは?」中津川警部が怪訝な顔をする。
「私は桐谷梅子。この宿の常連よ。もう50年も通ってるの」
50年!?私よりずっと長い!
「それで、なぜこの女性が犯人ではないと?」
「だって、この子、昨日の夜9時から11時まで、ずっと私と一緒にいたもの」
え?
えええええ?
私、そんな記憶ないんですけど!?
はっ、可愛いという言葉に反応してしまった。それどころじゃない!
「ちょ、ちょっと待ってください!」
私は慌てて両手を前に出した。待て、のポーズ。
「確かにそれは私のハンカチです。でも、でもですね!私、被害者の方に会ったことすらないんです!」
「ほう」中津川警部が腕を組んだ。「では、そのハンカチがなぜ被害者の手に?」
「それが私にもわからないんですよ!昨日の夕方くらいまでは確かに持ってたんですけど、その後、どっかで落としちゃったみたいで……」
我ながら苦しい言い訳だと思った。これ、ドラマとかだったら絶対に怪しまれるやつだ。
「落とした?」刑事さんの眉が片方だけピクッと上がった。
「はい……お風呂に入る前に脱衣所で……あ!」
私は何かを思い出した。
「そうだ!お風呂から上がったら、ハンカチがなくなってたんです!誰かが持って行っちゃったんですよ、きっと!」
「つまり君のハンカチを盗んだ誰かが、それを使って殺人を……?」
「そうです!そうに違いありません!私に罪をなすりつけるためにですよっ!」
私は力強く頷いた。完璧な推理じゃない?
「ふむ」
中津川刑事が何か言おうとしたその時、
「ちょっと待ちなさい!」
凛とした声が響いた。
え?誰?
振り向くと、そこには70歳くらいのおばあちゃんが立っていた。着物姿で、背筋がピンと伸びている。なんか貫禄がすごい。
「その子は犯人じゃないわよ」
おばあちゃんはそう言い切った。
「あなたは?」中津川警部が怪訝な顔をする。
「私は桐谷梅子。この宿の常連よ。もう50年も通ってるの」
50年!?私よりずっと長い!
「それで、なぜこの女性が犯人ではないと?」
「だって、この子、昨日の夜9時から11時まで、ずっと私と一緒にいたもの」
え?
えええええ?
私、そんな記憶ないんですけど!?
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