「え?」
私は思わず声が出た。
「え?」って、もう今日何回言っただろう。でも仕方ない。だって私、このおばあちゃんと昨日の夜一緒にいた記憶が全くないんですけど!?
「桐谷さん、それは本当ですか?」
中津川警部が身を乗り出した。私も同じくらい身を乗り出したい気分だった。
「ええ、本当よ。この子ね、昨日の夜、露天風呂の近くでボーッと月を見てたのよ。それで私が声をかけて、それから大広間でずっとおしゃべりしてたの」
露天風呂……大広間……?
私の脳みそが必死に昨日の記憶を探っている。お風呂入った。ご飯食べた。部屋に戻って……あれ?その後どうしたっけ?
「ほら、この子、温泉ソムリエの資格を取りたいって言ってたでしょう?それで私が全国の温泉の話をしてあげたのよ」
温泉ソムリエ!?
私、そんなこと一言も言ってない!っていうか温泉ソムリエって何!?資格あるの!?
「あ、あの……」
私は恐る恐る手を挙げた。小学生みたいだな、と思った。
「桐谷さん、本当に申し訳ないんですけど、私、その記憶が全然なくて……」
「あらあら」
桐谷さんはニコニコしながら私の肩をポンポンと叩いた。
「そうよね。お酒飲みすぎちゃったものね〜」
「お酒!?」
飲んでない!私、お酒弱いから昨日は一滴も飲んでない!温泉に入る前も入った後も、ウーロン茶しか飲んでない!
でも、待って。
もしかして……このおばあちゃん、人違い?
「あの、桐谷さん」中津川警部が冷静な声で言った。「念のため確認しますが、あなたが一緒にいたのは、間違いなくこの朝霧遥さんですか?」
「ええ、間違いないわ」
桐谷さんは即答した。そして私の顔をじーっと見て、
「ほら、この特徴的な三白眼と、ちょっとタレ目で……」
三白眼!?私そんな目してるの!?
「それに、左の頬にある小さなホクロ。間違いないわよ」
確かに、左頬にホクロある。けど……。
その時、大広間の隅の方から、モジモジした声が聞こえてきた。
「あ、あの……」
みんなが一斉にそっちを向いた。
そこには、20代後半くらいの、メガネをかけた女性が立っていた。私と似たような身長で、髪型も似てる。そして、左頬にホクロがある。
「も、もしかして……私のことじゃないでしょうか……?」
え?
ええええええ?
私は思わず声が出た。
「え?」って、もう今日何回言っただろう。でも仕方ない。だって私、このおばあちゃんと昨日の夜一緒にいた記憶が全くないんですけど!?
「桐谷さん、それは本当ですか?」
中津川警部が身を乗り出した。私も同じくらい身を乗り出したい気分だった。
「ええ、本当よ。この子ね、昨日の夜、露天風呂の近くでボーッと月を見てたのよ。それで私が声をかけて、それから大広間でずっとおしゃべりしてたの」
露天風呂……大広間……?
私の脳みそが必死に昨日の記憶を探っている。お風呂入った。ご飯食べた。部屋に戻って……あれ?その後どうしたっけ?
「ほら、この子、温泉ソムリエの資格を取りたいって言ってたでしょう?それで私が全国の温泉の話をしてあげたのよ」
温泉ソムリエ!?
私、そんなこと一言も言ってない!っていうか温泉ソムリエって何!?資格あるの!?
「あ、あの……」
私は恐る恐る手を挙げた。小学生みたいだな、と思った。
「桐谷さん、本当に申し訳ないんですけど、私、その記憶が全然なくて……」
「あらあら」
桐谷さんはニコニコしながら私の肩をポンポンと叩いた。
「そうよね。お酒飲みすぎちゃったものね〜」
「お酒!?」
飲んでない!私、お酒弱いから昨日は一滴も飲んでない!温泉に入る前も入った後も、ウーロン茶しか飲んでない!
でも、待って。
もしかして……このおばあちゃん、人違い?
「あの、桐谷さん」中津川警部が冷静な声で言った。「念のため確認しますが、あなたが一緒にいたのは、間違いなくこの朝霧遥さんですか?」
「ええ、間違いないわ」
桐谷さんは即答した。そして私の顔をじーっと見て、
「ほら、この特徴的な三白眼と、ちょっとタレ目で……」
三白眼!?私そんな目してるの!?
「それに、左の頬にある小さなホクロ。間違いないわよ」
確かに、左頬にホクロある。けど……。
その時、大広間の隅の方から、モジモジした声が聞こえてきた。
「あ、あの……」
みんなが一斉にそっちを向いた。
そこには、20代後半くらいの、メガネをかけた女性が立っていた。私と似たような身長で、髪型も似てる。そして、左頬にホクロがある。
「も、もしかして……私のことじゃないでしょうか……?」
え?
ええええええ?
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