「「いただきまーす!!」」
私(朝霧 遥)と陽香さんの声が、またまたハモった!
私たちは、食堂のテーブルでカニと熱い戦いを繰り広げていた。
「陽香さん、そっちのカニ味噌すごい色してません!?」
「遥さんこそ!そのカニ脚、めっちゃ太くないですか!?」
「「やばーい!」」
さっきまで殺人事件の容疑者だったなんてウソみたい!
私たち、あっという間に意気投合しちゃった。だって、同じ「アサギリハルカ」だし、カニ好きだし! これも何かの縁だよね!
「こ、貴様ら……よくものうのうと……」
背後から怨念のこもった声が聞こえて、ビクッと振り返ると、そこには鬼の形相の中津川警部が立っていた。
「あ、警部さん!お疲れ様です!カニ、めっちゃ美味しいですよ!」
私がカニ脚を振って見せると、警部のこめかみがピクピクしてる。
「食べません!私は捜査を……!」
「はい、警部さん。特大タラバ、剥いときましたわよ」
女将さんが、山盛りのカニの身が乗ったお皿をスッと差し出した。
「……っ」
警部の喉がゴクリと鳴った。
……数分後。
「(もぐもぐ)……それでだ、朝霧 遥。君たちのアリバイはまだはっきりしていない(もぐもぐ)」
警部、めっちゃ食べてるし!
「だーかーらー、私じゃないですって!」
私はそう言いながら、カニの脚を折って、身を取り出そうとした。
でも、これが結構かたい!
「んんーーっ!」
力を込めた、その瞬間!
パキーン!
「「あ」」
私と陽香さんの声がハモった。(本日三度目)
カニの殻の先端が、ものすごい勢いで……飛んでった!
放物線を描いて、食堂の隅っこで黙々とカニを食べていた、長髪でちょっと暗そうな男の人の……おでこに、クリーンヒット!
ピタッ。
食堂の全員の動きが止まった。カニを食べる音も止まった。
ゆっくりと、その男の人がこっちを向く。
目が、めっちゃ座ってる……。
「ひっ!す、すみません!わざとじゃな、くて!」
「……うるさい」
地を這うような低い声。
「人が、カニに集中してる時に……」
「ご、ごめんなさーい!」
「……それより」
男の人は、おでこに当たったカニの殻を指で弾き飛ばした。
「そんなことより、昨日の夜、うるさかったよな」
「え?」警部が反応した。カニの身を口に運びかけたまま固まってる。
「被害者の部屋……隣だったんだよ、俺」
男は面倒くさそうに頭をかきながら言った。
「夜中に、誰かとデカい声で言い争ってたぜ。『金返せ』だの『約束が違う』だの……」
食堂中の視線が、警部を通り越して、その男の人に集中した。
え?
ええええええええ!?
それって、超・重・要・情・報じゃない!?
私(朝霧 遥)と陽香さんの声が、またまたハモった!
私たちは、食堂のテーブルでカニと熱い戦いを繰り広げていた。
「陽香さん、そっちのカニ味噌すごい色してません!?」
「遥さんこそ!そのカニ脚、めっちゃ太くないですか!?」
「「やばーい!」」
さっきまで殺人事件の容疑者だったなんてウソみたい!
私たち、あっという間に意気投合しちゃった。だって、同じ「アサギリハルカ」だし、カニ好きだし! これも何かの縁だよね!
「こ、貴様ら……よくものうのうと……」
背後から怨念のこもった声が聞こえて、ビクッと振り返ると、そこには鬼の形相の中津川警部が立っていた。
「あ、警部さん!お疲れ様です!カニ、めっちゃ美味しいですよ!」
私がカニ脚を振って見せると、警部のこめかみがピクピクしてる。
「食べません!私は捜査を……!」
「はい、警部さん。特大タラバ、剥いときましたわよ」
女将さんが、山盛りのカニの身が乗ったお皿をスッと差し出した。
「……っ」
警部の喉がゴクリと鳴った。
……数分後。
「(もぐもぐ)……それでだ、朝霧 遥。君たちのアリバイはまだはっきりしていない(もぐもぐ)」
警部、めっちゃ食べてるし!
「だーかーらー、私じゃないですって!」
私はそう言いながら、カニの脚を折って、身を取り出そうとした。
でも、これが結構かたい!
「んんーーっ!」
力を込めた、その瞬間!
パキーン!
「「あ」」
私と陽香さんの声がハモった。(本日三度目)
カニの殻の先端が、ものすごい勢いで……飛んでった!
放物線を描いて、食堂の隅っこで黙々とカニを食べていた、長髪でちょっと暗そうな男の人の……おでこに、クリーンヒット!
ピタッ。
食堂の全員の動きが止まった。カニを食べる音も止まった。
ゆっくりと、その男の人がこっちを向く。
目が、めっちゃ座ってる……。
「ひっ!す、すみません!わざとじゃな、くて!」
「……うるさい」
地を這うような低い声。
「人が、カニに集中してる時に……」
「ご、ごめんなさーい!」
「……それより」
男の人は、おでこに当たったカニの殻を指で弾き飛ばした。
「そんなことより、昨日の夜、うるさかったよな」
「え?」警部が反応した。カニの身を口に運びかけたまま固まってる。
「被害者の部屋……隣だったんだよ、俺」
男は面倒くさそうに頭をかきながら言った。
「夜中に、誰かとデカい声で言い争ってたぜ。『金返せ』だの『約束が違う』だの……」
食堂中の視線が、警部を通り越して、その男の人に集中した。
え?
ええええええええ!?
それって、超・重・要・情・報じゃない!?
人気のリレー小説
みんなが注目している作品
感想