その時、〇〇がこう言った
制作者:
さんぽ
小説設定:
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連続投稿: 可
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投稿権限:
全員
概要
ジャンルも何もかも自由ですが、その話の最後は「その時、〇〇(人物名)はこう言った」で締め、ぶっ飛んだ言葉で次話を始めてみたいです。
「大丈夫よ――世界が終わる前に、私が全部の最終回を書いてあげる。作者が死んでも、物語は死なないんだから」
霧島は、思わず間抜けな顔で彼女を見た。
「……は?」
冬月マヤは、まるで雨宿りでもするかのように、崩れかけた街灯の下に腰を下ろした。
コンビニ袋から取り出したのは、少し角の折れたノートと、ボールペン一本。
「私ね、書店員なの。売るだけじゃなくて、読むのも、考えるのも、ずっとやってきた」
ペン先を軽く鳴らしながら、彼女は言う。
「結末が来ない物語を何百冊も見送ってきた。そのたびに思ってたのよ。――もし終わらないなら、自分で終わらせればいいじゃない、って」
空が軋み、概念の波がビルの輪郭を溶かし始める。
世界は、確実に終わりへ向かっていた。
「ONEーーーの最終回はね」
マヤはノートを開き、さらりと書き出す。
「財宝が何かじゃなくて、なぜ旅をしたのかに答える話よ」
霧島が息を呑む。
あまりにありきたりだ。
「ーー君は、大人に戻る。でもね――」
ペンが走る。
「それ以上に大事なのは、子供のまま守ったものなの」
言葉が、世界に重さを持ち始めていた。
崩れていた瓦礫がわずかに静止する。
裂けていた空の亀裂が、ほんの一瞬、縫い合わされたように見えた。
「……おい」
霧島の声が震える。
「一体なにが…」
マヤは顔を上げ、少し困ったように笑った。
「物語を信じて生きてきた人間が、最後にできる抵抗は、これだけなの」
概念の波が二人のすぐ背後まで迫る。
マヤは、最後にノートの余白にこう書いた。
――世界は、読まれることで続く。
そして、霧島の方を見て、静かに告げた。
「ねえ、次はあなたの番よ。あなたの人生の最終回、どう終わらせたい?」
その時、霧島はこう言った。
霧島は、思わず間抜けな顔で彼女を見た。
「……は?」
冬月マヤは、まるで雨宿りでもするかのように、崩れかけた街灯の下に腰を下ろした。
コンビニ袋から取り出したのは、少し角の折れたノートと、ボールペン一本。
「私ね、書店員なの。売るだけじゃなくて、読むのも、考えるのも、ずっとやってきた」
ペン先を軽く鳴らしながら、彼女は言う。
「結末が来ない物語を何百冊も見送ってきた。そのたびに思ってたのよ。――もし終わらないなら、自分で終わらせればいいじゃない、って」
空が軋み、概念の波がビルの輪郭を溶かし始める。
世界は、確実に終わりへ向かっていた。
「ONEーーーの最終回はね」
マヤはノートを開き、さらりと書き出す。
「財宝が何かじゃなくて、なぜ旅をしたのかに答える話よ」
霧島が息を呑む。
あまりにありきたりだ。
「ーー君は、大人に戻る。でもね――」
ペンが走る。
「それ以上に大事なのは、子供のまま守ったものなの」
言葉が、世界に重さを持ち始めていた。
崩れていた瓦礫がわずかに静止する。
裂けていた空の亀裂が、ほんの一瞬、縫い合わされたように見えた。
「……おい」
霧島の声が震える。
「一体なにが…」
マヤは顔を上げ、少し困ったように笑った。
「物語を信じて生きてきた人間が、最後にできる抵抗は、これだけなの」
概念の波が二人のすぐ背後まで迫る。
マヤは、最後にノートの余白にこう書いた。
――世界は、読まれることで続く。
そして、霧島の方を見て、静かに告げた。
「ねえ、次はあなたの番よ。あなたの人生の最終回、どう終わらせたい?」
その時、霧島はこう言った。
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