その時、〇〇がこう言った
制作者:
さんぽ
小説設定:
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連続投稿: 可
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概要
ジャンルも何もかも自由ですが、その話の最後は「その時、〇〇(人物名)はこう言った」で締め、ぶっ飛んだ言葉で次話を始めてみたいです。
「ONE PIECEの最終回、読みたかったなぁぁぁぁ!!」
その声は、轟音を立てて崩れ落ちるビルの音さえも切り裂いて響いた。
一度口に出してしまったら、もう止まらない。
「ルフィが海賊王になるところを見たかった!コナン君が元の体に戻れるのかも気になってたんだ!俺は……俺はまだ、あの世界の結末を何一つ知らないまま死ぬのかよぉぉ!」
涙目になりながら、子供のように地団駄を踏む霧島。
迫りくる概念の波。
けれど、その情けない背中をじっと見つめる影があった。
瓦礫の山を優雅に越えてきたのは、一人の女性だ。
彼女の名は、冬月マヤ。
この駅ビルの三階に入っていた書店の雇われ店長だ。三十歳、独身。
人生のほとんどを物語の世界に費やしてきた彼女は、避難警報が鳴り響く中、最後まで店に残り、愛する本たちに埃除けのカバーをかけていたせいで逃げ遅れてしまったのだ。
「……ふふ」
マヤは小さく笑った。
その体は埃まみれで、紺色のエプロンは所々が破けている。崩れてきた本棚の下敷きになったのか、引きずっている左足からは、赤い線がアスファルトに点々と続いていた。
痛みはあるはずだ。けれど、彼女の表情は不思議なほど穏やかだった。
彼女は逃げ惑うこともなく、ボロボロのパンプスを気にすることもなく、ただ静かにそこにいた。
霧島の叫びを聞いて、彼女はふわりと微笑むと、手にしたコンビニの袋をガサリと揺らした。
そして――その時、冬月マヤはこう言った。
その声は、轟音を立てて崩れ落ちるビルの音さえも切り裂いて響いた。
一度口に出してしまったら、もう止まらない。
「ルフィが海賊王になるところを見たかった!コナン君が元の体に戻れるのかも気になってたんだ!俺は……俺はまだ、あの世界の結末を何一つ知らないまま死ぬのかよぉぉ!」
涙目になりながら、子供のように地団駄を踏む霧島。
迫りくる概念の波。
けれど、その情けない背中をじっと見つめる影があった。
瓦礫の山を優雅に越えてきたのは、一人の女性だ。
彼女の名は、冬月マヤ。
この駅ビルの三階に入っていた書店の雇われ店長だ。三十歳、独身。
人生のほとんどを物語の世界に費やしてきた彼女は、避難警報が鳴り響く中、最後まで店に残り、愛する本たちに埃除けのカバーをかけていたせいで逃げ遅れてしまったのだ。
「……ふふ」
マヤは小さく笑った。
その体は埃まみれで、紺色のエプロンは所々が破けている。崩れてきた本棚の下敷きになったのか、引きずっている左足からは、赤い線がアスファルトに点々と続いていた。
痛みはあるはずだ。けれど、彼女の表情は不思議なほど穏やかだった。
彼女は逃げ惑うこともなく、ボロボロのパンプスを気にすることもなく、ただ静かにそこにいた。
霧島の叫びを聞いて、彼女はふわりと微笑むと、手にしたコンビニの袋をガサリと揺らした。
そして――その時、冬月マヤはこう言った。
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