キング オブ バトル

制作者: クロマル ラノベ風
小説設定: | 連続投稿: | 投稿権限: 全員

概要

第3話 第三話 反撃の剛拳
クロマル
2025年11月11日 13:04
迅、クールな表情のまま。 三メートル離れた位置で、ゆっくりと構えを解く。

迅「……終わりか? 立てるか?」

観客「う、動かねぇぞ!」 観客「そりゃそうだ!あんな関節蹴りまともに喰らったら……!」

鋼牙、まだ膝を押さえたまま、うつむいている。 だが……肩が、小刻みに震えている。

鋼牙「……ククク」

迅「?」

鋼牙「……ハッ。ハハハハ!アッハハハハ!!」

観客「な、笑ってやがる……!」

鋼牙、ゆっくりと顔を上げる。 その目は、さっきよりもギラギラと燃えていた。

鋼牙「……面白い。面白いじゃねぇか、氷室 迅! テメェの“技”は、確かに俺の膝に届いた」

ゴキッ、ゴキキッ!

鋼牙、なんと、押さえていた手で膝の関節を無理やり動かし、音を立てる!

鋼牙「だがなぁ……それがお前の全力か?」

迅「……!」

鋼牙「俺の“剛”は、そんなヤワなモンじゃねぇんだよ!!」

ドゴォォォォン!!!

鋼牙がコンクリートの床を強く踏みしめる! ひび割れる床!

観客「ば、ばかなっっっ!!! 膝を蹴られたんだぞ!?」

鋼牙「うおおおおおおぉぉ!!」

さっきまでの突進とは違う。 一歩、また一歩。 地響きを立てながら、確実に迅との距離を詰める。

迅「(……まずい。さっきの間合いじゃない)」

迅、再び距離を取ろうとバックステップ! だが——

鋼牙「遅えよ!!」

鋼牙の巨体が、跳ぶ! 膝の負傷なんて、まるで感じさせない跳躍!

鋼牙「喰らえやァァァァ!! 剛力破砕拳ごうりきはさいけん!!!」

右拳が振りかぶられる。 ただのパンチじゃない。空気が、唸りを上げている!

迅「(速さじゃない!……“圧”だ!)」

迅、とっさに両腕をクロスして顔面をガードする。

ドガァァァァァァァン!!!!

凄まじい衝撃音!

迅の細身の体が、まるでボールみたいに吹っ飛んだ!

ガシャァァァァン!!!

リング(ただのコンクリート)の端にある鉄柵に、背中から叩きつけられる! 鉄柵が、大きく歪む。

迅「ぐっ……ぉ……!」

観客「…………」

一瞬の静寂。

観客「う、うおおおおおおおおお!!!」 観客「吹っ飛んだぞ!あの氷室 迅が!!」 観客「なんだ今の拳!?風圧だけでこっちまで空気が震えたぞ!」

鋼牙、リング中央に仁王立ち。 湯気のように汗を蒸発させながら、歪んだ鉄柵に張り付く迅を睨む。

鋼牙「言っただろ……。これが俺の“剛”だ」

迅、ゆっくりと顔を上げる。 その青い瞳が、初めて見開かれていた。

迅「……まさか……貴様……! 筋肉の“鎧”で……関節の損傷を無理やり固定した、だと……!?」

鋼牙「ハッ。難しいこたァ知らねぇ。気合だよ、気合!」
この小説をシェア
このパートからの分岐 (1)
激突!氷と鋼

ガシャァン……! 歪んだ鉄柵。 叩きつけられた迅が、ゆっくりと顔を上げる。 その口元が……吊り上がった...

クロマル クロマル
11/13 15:46
ストーリーツリー(階層表示)
パートをクリックして分岐を展開/縮小できます。階層構造が一目でわかります。

ガシャァン……! 歪んだ鉄柵。 叩きつけられた迅が、ゆっくりと顔を上げる。 その口元が……吊り上がった...

クロマル 0

鋼牙「ハッ……どうした? 天才さん。その程度か?」 鋼牙が煽る。鋼牙の「剛」の力。 それは、迅が最も嫌...

クロマル 0
マウスドラッグで移動、スクロールでズーム | ノードクリック:パート詳細へ | +/-ボタン:展開/折りたたみ
感想
感想を投稿するにはログインしてください。

ユーザー登録でみんつぐをもっと楽しもう!

お気に入りの小説の更新通知が届く

フォローした作家の新作をすぐに確認

好きな作品にいいね・コメント

感動を作者に直接届けられる

マイページで投稿を管理

自分の作品やいいねを一覧で確認

小説を書いてリレーに参加

新作を始めたり続きを自由に書ける

気になる作家をフォロー

好きな作家の新作をすぐチェック

分岐ツリーで展開を可視化

ストーリーの分岐を一目で確認

他にもみんつぐを楽しく便利に使う機能が充実!

無料で新規登録

すでにアカウントをお持ちの方は ログイン